たこまん@遠州地方

SUZY(メンカタ)

2010年04月02日 05:28

たこまんのお菓子を食べて、菓子店について考えてみる

久々の食べて考えてみるシリーズです。どんな業種でも色々な形態、スタイルの店舗があります。和菓子屋でもおまんじゅうや大福を主に扱う普段使いのお店から、上生菓子や茶席のお菓子だけを扱うような高級なお店まで色々です。その中で自家用のお菓子とともに進物用のお菓子の詰め合わせを得意としている大きな和菓子屋があります。主にロードサイドにあって大きな駐車場を備えています。



遠州地方ではたこまんがそんなお店だと思います。和菓子はもちろんのこと、洋菓子やケーキまで幅広く商っています。こちらのお店は旧大東町のごく普通のお菓子屋だったのですが、昭和の終わり頃から遠州地方を東へ西へと店舗を作っていき、今では押しも押されぬ和菓子屋チェーンになりました。和菓子屋業界のファミレス的ポジションかもしれませんね。

で、こちらのお店のお菓子詰め合わせ、「遠州たより」なるものを仕事先でよくお使い物としていただくのですが、実際「また、たこまんか~」というほどポピュラーです。贈る側にしても、お店が近所にあって便利なうえに、手頃な価格で見栄えが良くて、日持ちが適度にあって、バラエティ豊かな詰め合わせで、知名度があって、安心して贈ることができるからでしょう。

そう、この贈答用のニーズというのは和菓子・洋菓子系のお店ではバカにできない需要があるのではないでしょうか。日本ではまだまだ何かあったら手土産を持って、というのが多いですからね。そんな時にたこまんという選択肢が遠州地方、特に中東遠地区では根強いのだと思います。



その詰め合わせ、購入したことはないのですが、戴いたものの多くは、大砂丘というブッセやお茶のフリアン、山梨県の銘菓信玄餅に似たしろした餅、店名そのままのたこまんなどが2~3個づつ入っています。入れてある箱も蓋付きのしっかりとしたものですし、包装紙も花があしらってあってお洒落です。

この箱と包装紙は、北海道は十勝の六花亭の影響を多分に受けていると思いますし、それぞれのお菓子も全国の銘菓にインスパイアされているのでしょう。材料はお店のモットーである身土不二、いわゆる地産地消みたいなもので、地元の特産物を使っているそうです。

で、味ですが、おいしいくもないがまずくもない、不満のないレベルだと思います。上から目線になりますが、ひとつひとつのお菓子をみれば、デパ地下に入っている有名和菓子店や小さな個人店のものの方が上でしょう。が、値段とバラエティさを考えると頑張っているというか、このようなお店が存在するのは必然性があるかと思いますし、大手チェーン店でなく地元の店ということは評価できると思います。



おまけにお店は便利なロケーションですし、店舗は広く買い物しやすいうえに社員教育が行き届いています。そんなことから経営コンサルタントなどの人達からの評価が高いですね。マーケティング的にもお菓子業界のチェーン店化にも成功している事例なのは間違いないと思います。浜松ではケーキ専門店なども開いていますし、遠州地方では昔からの大きな和菓子屋を凌駕していると思います。

ところで、このたこまん、東は大井川を越えていないんですね。遠州にこだわっているともいえますが、私的には志太地区の和菓子チェーンのKとの共存を考えているのではないかと睨んでいるのです。おまけにこのKは安倍川を越えないんですね。その東はこれまたTという和菓子チェーンが東部から静岡市を押さえているんですね。不可侵条約ではないですが、住み分けをしているように思えてならないんです。考えすぎでしょうか?

と、このお店、小笠本店のイチゴパフェなどは気になるものの、私はいただいた詰め合わせを食べる日々になりそうです。

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