玉蔵@藤枝市
玉蔵で志太の朝ラー文化について考えてみる!
久々の『考えてみる』シリーズです。今回は、藤枝や焼津などの志太地区の朝ラーメンについてです。この朝ラー、朝カレーや朝マックなんかのぽっと出のものでなく昭和の時代からごく普通に続いているものです。志太地区在住のラーメン好きにはごく普通のことなのに、それ以外の人はもちろんのことラーメン好きの間でも余り知られていない状況です。
その理由のひとつは富士宮焼きそばや浜松餃子、静岡おでんのように特別にB級グルメとして宣伝したりブームを起こしたり、それを通じて街おこしをしようとしていないからでしょう。まあ最近になってラーメン本なんかで取り上げられたりして広がってきたもののそれも県内のラーメン好きの間だけといっていいでしょう。なんせ静岡県が誇る?新聞系のグルメ雑誌の編集者が「今年一番驚いたのが志太の朝ラー文化を知ったこと」なんて書いているくらいなんですから・・・。
そんな志太の朝ラー文化が広まらなかった理由のひとつが老舗というか昔ながらのラーメン屋、中華そば屋が何軒かでやっているからにすぎなかったのも大きいのでしょう。そんな中、自らインターネットで宣伝したり遠方からラーメン好きが集まる今時のラーメン店なんかでも段々と土日限定などで志太地区の味付け・テイストのラーメンを出したりしてきているのも注目を集めるきっかけになっているのも事実だと思います。
ということで、やっとお店の紹介です。藤枝市と焼津市の境で、焼津インターの近くなので焼津市と思われがちですが、まだ藤枝市にある玉蔵です。(ややこしいですね・・・)こちらのお店の売りは化学調味料を使っていない無化調です。あとは1号、2号、3号・・・とサンダーバードか大リーグボールかって感じのいまどきのラーメンが色々と揃っています。(例えは古いですが・・・)
今日の大きな目的は土日の午前中限定?の志太系ラーメン500円です。掟?通りに「暖かい」のと「冷たい」のがありますが、初めてなので「暖かい」のにします。もうひとつの「冷たい」のは冷やし中華ではなく、スープが冷たいラーメンのことでラーメン業界?では氷が入った山形の冷やしラーメンが有名ですが、昔から志太系ラーメンでは「暖かいのと冷たいの、冷たいのを後でね」なんて注文は普通の世界でした。これもやはり他とは違う独特のワールドを持っていますね。
どうして「冷たい」のができるか?普通のラーメンだと脂分で冷たいスープにすると固まってしまうんですね。しかし、志太系では脂分が少ないので固まらないで飲めるのです。こちらのものももちろん脂が浮いていなくさっぱりあっさりしています。ほのかに鰹などの魚介系の香りがしてなかなかのものです。そば屋のラーメンに似ているのかもしれません。麺も志太系のお約束のストレート麺で、すいすいいけちゃいます。
こののど越しの良い麺とあっさりスープが朝からラーメンをたべられちゃう理由かなと思います。おまけにここは志太系ラーメンでも無化調ですから後味のしつこさ、舌べらの痺れがないのがいいですね。おまけに出がらし?のような脂分が抜けたチャーシューもよく再現されています。と、ちゃんと掟通りの志太系ラーメンになっていますが、麺が他より気に入った、スープの後味がしつこくない、の2点でけっこうお気に入りになりました。
もうひとつ頼んだレギュラーメニューのあっさり魚介醤油味+細麺の2号は値段相応というか、志太地区のいまどきのラーメン屋さんのものの方が良いですね。この辺の味については多くのラーメンブログで紹介されていますのでそちらをどうぞ。ということで、昔ながらの中華そばファンとか、そば屋のラーメン好き、ラーメンはこってり派じゃなくてあっさり派という人は土日祝日の朝が狙い目だと思います。住所などは食べログや店主のブログなどでどうぞ。
あっ、それから、志太系ラーメンをブーム化、広げる必要があるか?ですが、私は富士宮やきそばや富士吉田の状況をみていると、別にする必要はないんじゃないかと思っています。まぁ、朝限定というハードルの高さがネックになるから一般的じゃないかもしれませんし・・・。あとキャッチフレーズは、「朝ラー」もいいけど「おはようラーメン」なんてどうでしょうか???
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