静岡道楽日記

新富町にある、隠れ家的天ぷら中心の居酒屋兼定食屋！天玄

良い食堂、居酒屋、隠れ家的なお店、常連さんに愛されているお店、ネットには余り出てこないけど良いお店・・・、これらのお店がある場所は繁華街にもありますが、繁華街よりちょっと離れた、昔からの土地で、お店や町工場、住宅地が混在しているような地域に多いように思っています。それも高級住宅地ではなく、下町っぽい所でしょうか。



今回のお店、天玄があるのも葵区の新富町という、まさにそんな地区にあります。さつま通りからちょっと入った生活道路沿いにひっそりとあります。歴史をある店構えは庶民的な感じで若いお客さんよりもおじさんにぴったりな感じです。昔ながらの引き戸を開けてみると看板おばあちゃんが迎えてくれます。



店内はカウンターと小上がりという小さなお店ですが、メニューはけっこう豊富です。お昼は丼ものや定食もの、夜は揚げ物や軽い一品ものの惣菜で軽く一杯という居酒屋的な使い方をするお客さんが多そうです。このときも小上がりは近所のオヤジさん３人組と年配のご夫婦という常連さんでした。



私はカウンターに陣取りメニューを拝見します。丼は店名になっている天丼とカツ丼が二枚看板のようです。天丼を求めてやってきたのですから書信貫徹で天丼を上でお願いしました。ちなみに上は海老が１本増えるそうです。カウンターに座っているので、ご主人さんが天ぷらを揚げているのを見ることができました。天丼のタレは漬けるタイプではなく、掛けるタイプでした。

さて、天丼がやってきましたよ。ネタは海老が２本にキス、かぼちゃ、ナス、シソ、海苔となっています。これに穴子があれば完璧ですが、値段が950円ですから贅沢を言ってはいけませんね。天ぷらの揚げ具合は衣もほどほどの厚さですし、揚げ具合も丁度良く、職人さんが揚げた天ぷらの楽しさを味わうことができました。



天丼のタレも甘さも程よいもので、天ぷら定食とは違う天丼ならではのご飯＋タレ＋天種という重層的な楽しみ方をすることができました。静岡の天丼というと甘すぎたり、塩っぱすぎるタレに遭遇することが間々ありますが、昔ながらの天丼、東京の下町の庶民的な天ぷら屋の普段使いの天丼って感じの懐かしさがありました。



と、お店の存在は昔から知っていたものの、今回初めて訪問してみましたが、天ぷらだけでなくカツやカレーなどのほか、居酒屋メニューもある食堂的に利用できる間口の広さがあることと、お店の人のフレンドリーな応対もあって、ご近所さん御用達だろうなぁと思わずにはいられません。大手口コミサイトにはまだ一件も口コミされていませんが、この手の住宅街の隠れ家的お店が好きな人は行ってみてもいいかもしれませんよぉ。

静岡市葵区新富町4-10
054-253-8086