小麦畑松林堂＠富士市

懐かしいものから現代的なものまで揃う吉原の老舗パン屋さん

古くからの街や商店街には老舗が似合います。今回の小麦畑松林堂も富士市の吉原地区の裏通りで頑張っている一軒です。創業はなんど明治38年、最初は和菓子屋からスタートしたのち昭和になってからパン屋に転進したという老舗中の老舗です。店構えも昭和の香りがして懐かしくなってきます。



こちらのお店の特徴は、商品のバラエティさです。最近のパン屋、ブーランジェリーなどとは違ったベーカリー、パン屋といった懐かしい菓子パンから惣菜パン、ハード系のパンからケーキ、和菓子までお店の中にはいったいどれくらいの種類があるのかわからないくらいあります。それぞれのパンに固定ファンがいるのでしょう。値段ももちろんイマドキのパン屋よりもお値打ちになっています。



今日は、この店の名物でもある石釜クリームあんぱんと食パンを買ってみました。石釜クリームあんぱんは富士市の名産品にも選ばれているようで、黄色い包装紙もお洒落でお土産にしても喜ばれそうな感じです。さて、包装紙をめくってみます。大きさは、普通のあんぱんと同じくらいでしょうか。少なくとも銀座の有名あんぱんよりも大きいですね。写真撮りのために半分に切ってみると生クリームが三分の２、あんこが三分の一くらいでしょうか。おいしそうな面構えをしています。

食べてみてもなかなかのものです。最近の風味豊かなリッチな生クリームとは違う懐かしい感じのバタークリームっぽい生クリームに塩気のあるあんこがとても合っています。あんことバターとかあんこと生クリームというのは洋と和のいいところ取りなんでしょう。その良さをまとめるパンや少々パサッとしていますが、これまた懐かしい感じのパン生地で昭和時代にトリップさせてくれます。



これに対して食パンは普通の感じです。しかし２２０円という値段相応なんでしょう。そのかわりにけっこう大きいのです。今ではこれほど大きい食パンはそうそうないと思います。それ以外でもこちらのパン屋には自分の好きなジャムや具を塗ってくれるコッペパンやコロッケやカツなどの惣菜パン、サンドイッチ、バナナボートなどの昭和の香りのするケーキなど食べてみたくなるものがけっこうあります。他のパン屋では見かけないものも多く、新発見も多そうです。近所の日東ベーカリーとともにいつまでも頑張っていってほしいお店です。

富士市今泉1-12-9
0545-52-0676 　 7:00～20:00 　定休日 日曜日