港食堂本@静岡新聞社

SUZY(メンカタ)

2010年06月21日 04:50

港食堂本を読んで、港周辺の食堂について考えてみる!

静岡新聞社のグルメ関係の出版物といえば、ぐるぐるマップが有名です。EAST(東部)、静岡(中部)、浜松(西部)の3地区体制であれやこれや特集号を出しています。この本に助けられたり、イマイチと悔しい思いをしたことがある人も多いのではないでしょうか。私もネットが普及する前は情報源のひとつとしてお世話になりました。



が、時代はネットの時代になってきて、ぐるぐるマップの対象顧客層であると思われる20代から40代の人たち、特に女性はネットの情報を上手に使いこなすようになってきました。それもあってかぐるぐるマップの発行間隔も長くなってきているように思います。ネタ的にも若い人向けのものからマニアックものなんかに移っているように思います。そんな状況の中、打開策ではないでしょうが、ぐるぐる文庫と称して新書サイズのシリーズが始まりました。今まで集めたコンテンツの再編集といったところで、甘味、蕎麦ときて、今回の港食堂本です。

このシリーズの特徴としては、ぐるぐるマップよりも落ち着いた感じで上品で上質さを追求しているように思います。対象年齢は中高年、団塊世代といったところでしょうか。ネットもある程度使う人もいるでしょうが、まだまだ紙媒体を頼りにする人たち向けかなと推測するのです。あと持ち運びしやすいサイズでガイドブックとして使う人向けでしょうか・・・。

で、今回のものですが、例によって図書館にて借りてきたのですが、県内伊豆地区はそれほどでもありませんが、バランスよくまとまっていると思います。中心は沼津と焼津、あとは清水に御前崎、舞阪でしょうか。沼津港周辺の変化を知っている私にとっても、ここ20年ほどの港周辺の飲食施設は地元客から観光客向けへと軸足が動いてきていると思うのです。土日などはけっこうな店で行列ができていたりしていますからね。あとテレビなどへの露出も多いのが特徴でしょうか。絵ズラが良いですから。

この動きが良い悪いとは判断できませんが、魚、特に地の魚介類をおいしく食べたい私にとっては気をつけないといけない、ガイドブックやネットの情報に惑わされたり、一喜一憂してはいけないのではないかと思っている次第です。確かに評判店や有名店では写真やテレビで見ると、豪華で新鮮そうに思われるのですが、実際に食べてみるとそれほどでもない・・・ということがよくあるからです。

この港食堂本に掲載されているお店の中でも焼津や沼津、清水などで過去何軒も足を運んでいます。が、地の魚でなかったり、値段相応だったり、見た目は良いけど味はイマイチだったり・・・と、私が求めているおいしい刺身、新鮮な地の魚を食べたいというのと微妙にズレがあることが多いように思います。たとえば、焼津の某店では煮魚を注文したら、なんとおでんの煮汁で魚を煮始めました。やはりというか、その魚は生臭いおでんの匂いと味がしてダメでした。

と、私は港周辺の有名店、行列店、評判店に関しては、それらを素直に信じて食べに行くことは少なくなりました。自分の価値観でネット検索したり、自分の勘と経験を生かして突撃したりしています。まぁ観光地及び観光地化されているとそれも厳しいものがあると思いますが、それでも港からちょっと離れた店や地元客向けの店の中には、同じような値段で良心的な商売をしている店もあると思っています。そんな隠れた名店を探すのも食べ歩きの楽しみなのかなと思っています。

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