英国一家、日本を食べる@マイケルブース
インバウンド関係者なら必読の、日本の食を巡る本!
2015年の流行語大賞に選ばれたのが爆買があります。いわゆるインバウンド効果ってやつですね。円安とLCCの普及も手伝って1500万人以上の外国人が日本を訪れました。今は外国へ行く日本人よりも外国から来る人のほうが多いというのですから覚醒の感があります。そんな日本フィーバーになった要因のひとつに日本の食事の豊富さとおいしさがあるかと思います。
例えば、グルメな国として知られる台湾の人が日本を訪れる要因のひとつが、日本が誇る多種多様の日本の料理のおいしさがあると言われています。高級な日本料理からラーメン、焼鳥、たこ焼きまで懐と好みに合わせて選ぶことができるってのも日本の強みです。日本は観光だけでなく食の分野でも外国人を虜にしているのは、この本を読んでみて一層確信しました。
その本とは、英国一家、日本を食べるです。この本を元にNHKのアニメ番組ができたほどで、今は本以上にアニメの方が知名度が上がってしまいましたが、やはり活字好きとしては本は読まなくてはいけませんね。この本は英国人の食エッセイストが奥さんと小さな男の子2人を連れて日本全国を巡ってレポートするというものです。
日本で巡った場所は東京、札幌、京都、大阪、福岡、沖縄です。見事に日本でも食文化の高い場所、おいしいお店がある都市や地域となっています。また、これからの都市は外国人が訪れる代表的な日本の都市ばかりです。東京は日本はおろか世界でも有数のグルメ都市ですし、札幌は海の幸の宝庫である北海道の中心都市、京都は日本料理の総本山、大阪は何でもありの粉もの都市、福岡はラーメンと屋台の街、沖縄は独特の食文化を持つ地域と、おいしい街はたくさんの人が訪れるってことでしょうね。
で、この本でもベタに東京ではちゃんこ鍋や築地、札幌ではラーメン横丁、京都では一流料亭や湯豆腐、大阪ではお好み焼、福岡では屋台街・・・と、私が思うような日本での食を経験するのですが、当たり障りのない食レポートではなく、一流料亭の主人や味噌蔵の社長などに話しを聞いて、日本における食を深く掘り下げてレポートし、感想を書いているのです。
また、著者は日本食に関して事前の知識や経験がそれほどないものの、食やレストランそのものに関してはフランスのコルドンブルーを卒業し、ミシュランの星付レストランで働いたこともあるほどの経験があるので、日本食の奥深さや歴史、問題点などについては鋭く買いているのも食べ歩き好きとしてはグッとくるんですね。
と、アニメで英国一家を知っている人も一度本の方も読んでみることをお勧めします。私としては、英国一家、フランスを食べるも捨てがたい魅力があるというか、食そのものはこちらの方が得ることが多かったですね。それにしても改めて日本における食、外食というのはピンからキリまで魅力があると思いました。
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