静岡道楽日記

静岡市の隠れたソウルフードの親子丼専門店！

親子丼といえば鶏肉を玉子でとじたものが全国的に普通なんですが、旧静岡市では煎り玉子と鶏肉としいたけなどを煮たものをのせた鶏そぼろ丼の変化版といったもので、今でも何軒かのお店で出されているほか、お弁当に適しているので弁当屋でも売られています。そのような静岡式の親子丼の老舗といったら中村屋です。



この中村屋、街中の常磐町と郊外の井宮町にあります。常磐町のお店は先代の時まではイートインもできましたが、今はお弁当を予約販売と少数の販売店で売られているのみとなっています。今回お邪魔したのは井宮町のお店で常磐町のお店との関係はわかりませんが、こちらは本家と名乗っています。





お店は幹線道路沿いにあり、紺色の大きな暖簾が目印です。店内はイートインもできるようになっていますが、簡易な造りでメインは持ち帰りなのかもしれません。事実、現在は夜営業時間は持ち帰り専門になっています。気になる値段は今回の上で1150円、並で900円、ミニで700円です。



今日は上をお願いしました。家に持ち帰って食べてみます。見た目は鮮やかな玉子の黄色と鶏肉などの茶色の色合いの対比が見事です。これが並になると玉子が上に散らしてあるような恰好になっているので上の方が映えると思います。最初の一口はそのまま食べてみます。出来たててを買ってきたのですが、ほのかに温かいのでこれはこれで美味しいのですが、レンジで温めた方がより一層美味しく感じました。



その美味しさのポイントは丁寧な仕事と食材の良さという当たり前のことをやっているからだと思われます。食材の良さということでいうと鶏肉とかまぼこが顕著で弁当店などではイマイチのものを使うことが多いのですが、こちらのものは旨味がちゃんとある国産の良い鶏肉と高めのかまぼこを使っています。さらに筍やしいたけも同じですね。



仕事については、煎り玉子については控えめな甘さがびっくりすぎるくらい敷き詰められています。下のご飯は薄味の醤油味になっており、玉子とご飯だけで立派な料理になっています。そこに隣に鎮座する鶏肉やしいたけ、かまぼこなどを食べると味わいに深みと楽しみが増えてきます。さらに一緒に食べてみると三位一体となって、これぞ静岡の親子丼となります。



と、久々に食べてみた中村屋の親子丼でしたが、以前食べた常磐町のお店のものよりも上品で丁寧な仕事が光る、別物というか上位交換バージョンといった感じで気に入りました。ベタッとした静岡特有の甘さもなく量もしっかりとあるので、家で温めて食べるも良し、お弁当として行楽のお供として出かけるのも良しです。なおお持ち帰りの場合も電話で予約してから伺うのがお勧めです・・・

静岡市葵区井宮町1-1
054-266-4775　　11：00～18：00　11：00～14：00　16：00～17：00（土日）
水曜日休み　

P.S.仕事が忙しくなるので来週から金曜日のみ記事の更新を行います。すいませんがよろしくお願いします