静岡道楽日記

政治家になるなら地方の県知事が一番おいしいかも？？

最近感じていることは、政治家になるなら地方の県知事が一番いいのではないかということです。政治家といえば、市町村議員から都道府県議員、国会議員などの議員さんから市町村長、都道府県知事などの首長から総理大臣まで色々とあるのですが、ご存じの通り総理はマスコミの餌食になりやすいですし、議員さんは役職もありますが自分の思い通りの仕事ができにくい、市町村長は予算が限られている、そうなると都道府県知事というのは、予算もある程度ありますし、行政のトップですから自分のカラーを出しやすいと思うのです。



それは大阪や宮崎の知事のマスコミの取り上げ方をみてもわかりますし、なにより元の静岡県知事のやってきたハコモノ行政の遺産と現知事の言動ややりたいことからもわかります。特に地方は中央のマスコミがあまり報道しませんし、地方マスコミは県のご威光に真っ向から逆らえない傾向がありますからなおさらだと思います。知事会のプロフィールを見ても４０代の政治家としては若い人達、それも国会議員からの転身や官僚出身者が多いことをみても魅力的なのかなと思ってしまいます。

この都道府県知事、なにか行事があれば新聞やローカルニュースで取り上げられますし、増税などのマイナスポイントとなる面は国で面倒みてくれますし、事細かいことは市町村に任せて、ある意味おいしい部分だけをやればいいのではないかと思ってしまいます。県民に夢を与えたり、なにかのイベントを計画したりすることでポイントアップがつながっていきますから、勢いこのような施策が多くなるのだと思います。さらにこれを裏付けるように県知事は３選、４選という多数回の当選が多いのですね。一番は８回だそうです。

このようなことを強く感じたのは先頃新聞に折り込まれた県の広報誌と知事の新春対談番組を見たからなんです。静岡県は東京と名古屋、大阪に挟まれた恵まれた立地と工業や農業、観光など東北や山陰、四国などの地方に比べれば恵まれた自治体と思うのですが、それでもこの不景気にあって、西部地区の工業、特に中小企業や大手業者に押されている中小商店、伊豆の観光など明るい展望とは程遠い現状だと思うのです。



しかし、そんな状況にも関わらず、県のトップが「富士山を世界遺産に！」との掛け声のもとに２月２３日に国内外の要人をホテルに招いての富士見の宴をしたり、赤字続きの静岡空港を宣伝すると称して年に５回も６回も公費であちこちの国を訪問するだけにとどまらず、地域外交と称して本来の外交の主体であるべき国を通り越して、直接的に外交したいなんて言う出すんですから。さらに夏には沖縄のかりゆしウェアを真似して県の職員に夏服を衣替えするんだとか。

確かに富士山は国内外の人に人気がありますし、空港への宣伝は必要でしょうが、それも程度問題ではないでしょうか。富士山を共有？する山梨県及び山梨県知事は静岡県ほど騒いでいませんし、羽田の国際化で多くの航空会社が羽田への傾斜を強めている現状でのさらなる補助金や値下げでの静岡空港の維持はどうなのか？と思ってしまいます。おまけに新幹線の空港駅はもう出来たと同然の考えはどうなんでしょうか？リニアができたら現在の新幹線自体がローカル線化してひどい状況になるかもしれないのに、このはしゃぎようは・・・・です。

と、私が考えると知事は何のために仕事をするか？ということです。県民のためなら富士山の宣伝よりも雇用や経済、福祉でしょうし、一部の人のための空港振興よりも生活インフラの整備でしょう。限られた予算の中で、小さな行政団体を目指すような堅実の政策をするべきなのに、夢のようなことばかり大きな声で言っているのに人気があるとマスコミは言っているのですが、本当なのでしょうかねぇ。

それよりもちゃんとした県議の方々が新年の抱負で書いているような、雇用対策や中小企業の助成、教育の充実、福祉の公平化と医療の充実などの普通の人々が幸福になるような施策を重視する姿勢を見せてほしいと思ってしまいます。お隣の愛知県は工業や産業の復興を第一に挙げているのですがねぇ。

と、新年一発目のボヤキ＆辛口ネタでした・・・。