静岡道楽日記

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津軽百年食堂@森沢明夫

津軽に百年以上続く大衆食堂を舞台にしたほっこりできる小説!

7月ももうすぐ終わるということで、本格的なサマーバケーションの季節がやってきました。欧米諸国とはまだ隔たりがありますが、日本でも国内外へ旅行へ行かれる人も多いのではないでしょうか。今年は円安が続いているというこもあってか海外旅行よりも国内旅行へ行く人が多いとのことです。人気の旅行地は涼しい北海道やUSJのある大阪、沖縄あたりでしょうか。

津軽百年食堂@森沢明夫

数ある国内旅行の好適地の中で私が気になっている場所に青森県があります。日本でも有数の良い温泉が集まっていること、ウニやホタテなどの海の幸が豊富なこと、煮干ラーメンの名店が多いことなどなど見て食べて買い物するには高レベルの場所だと思っています。なにより青森の人の人情というか人柄が良いとの評判が聞こえてくるからです。

そんな青森、津軽には百年食堂というものがあります。観光スポットではないのですが、弘前市などの津軽地方に点在している百年以上続いている大衆食堂10軒を紹介しているもので、津軽蕎麦や丼もの、定食など明治、大正、昭和、平成と連綿と続いてきた街の食堂に光をあてたものです。

この百年食堂にインスパイアされて書かれた小説が森沢明夫さんの「津軽百年食堂」です。これは映画化もされたので知っている方もいるかと思いますが、森沢さんは超メジャーといった存在ではありませんが、「虹の岬の喫茶店」が映画化されたこともあってかジワジワと人気になっています。まぁ、私も最近読み始めたばかりなんですが・・・。

そんな森沢さんの著作の特徴はどれもほんわかと温かいもので、心のささくれが癒されるようなホッとできるものが多いってことです。それも単純に良い人が出てきて良い話をするだけでなく起承転結、芯がしっかりとしたものということが映画化される理由のひとつかもしれません。この津軽百年食堂もまさにそんな話に仕上がっています。

物語は一軒の津軽蕎麦の食堂の初代と3代目、そして後継者となる4代目の話なんですが、章ごとに語り手が変わるという手法をとって話に変化と歴史の繋がりを感じさせるようになっています。話の主な舞台は弘前なんですが、弘前城や桜まつり、そして焼き煮干を使った津軽そばに興味が沸いてくるのは良い話の証拠だと思います。

と、青森、津軽に行ったことがある人はもちろんのこと、津軽に興味がある人は読んでみてもいいかもしれませんよぉ。そうそう、この津軽百年食堂には続きというか、青森三部作となっていくのですが、その理由は著者の森沢さんが取材で訪れた青森に惚れて、続きもの的に書いていったそうです。舞台は、青森市、八戸市と青森の主要三都市になっていくので、三部作を読むと青森のあちこちを旅することができますよ。


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流@東山彰良(2017-08-01 21:19)

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