静岡道楽日記

おいしいモノ探して若狭・近江の国へ！①　焼き鯖編

ようこそのお運びで。厚く御礼申し上げます！

と、ＮＨＫの朝の連続ドラマ「ちりとてちん」の舞台になった小浜市へ行ってきました。小浜市はちょっと前はＯＢＡＭＡ大統領フィバーで話題になりましたが、私的にはなんといっても名作ちりとてちんですね、小浜は。若狭の小京都でもあり、鯖街道の基点でもあり、魚好き、市場好きには一度は行ってみたい場所でもあります。



そんな鯖の街の中で一番有名なのが『元祖朽木屋益田商店』です。この長い名前、紛らわしい店名は、鯖街道の別名である朽木街道からとった朽木と、浜焼き鯖の元祖のお店である証でもある元祖、自分の姓名でもある益田の３つが入っているというややこしさなんですね。普通は朽木屋で通っているようです。



このお店が有名になった理由はちりとてちんの主人公の親友の家業の魚屋のモデルになったということもありますし、小浜への旅番組にも度々登場するからです。まぁ、絵になる店構えや賑やかさで当然の露出度かもしれません。この日も我が家が伺った朝8時過ぎでも店頭には多くの焼きたての鯖が湯気を立てて並べてありますし、先客も２組おりました。皆さん観光客のようで鯖をバックに記念写真を撮っています。もちろん私もパチリですよ。

こちらのお店の焼き鯖は大きさにより９００円くらいから1,500円くらいまで幅があります。が、おっちゃんは「２人で食べるなら千円くらいので十分やろ」「そこの公園で焼きたて食べたらええ。しょうゆと箸も付けたるさかい」とのお言葉に珍しく素直に従うことにしました。千円でも長さは40センチほどありますし、太さもなかなか立派です。



さて、お店から歩いて3分ほどの児童公園のテーブル付ベンチでいただくことにします。我が家の朝食です。お供はウーロン茶というのが悲しいですね。本当はビールが良いのですが、車の運転があるから無理です・・・。鯖は青魚の王様と思っておりますが、

果たして、ただ焼いた鯖は「底抜けにうまい！！」「みんなも食べなれぇ～」

と、関西弁と福井弁が混じった感想しか出てきません。おしゃべりもそこそこに焦げ目のついた皮目から中のジューシーな身、骨の周りの血合いのところまでアッという間に食べつくしてしまいました。これならひとり1匹でも楽勝でした。脂が乗っているとか、ちょうど良い具合に脂が落ちているとか、焼き方がプロの技でおいしいとかいろいろあるでしょうが、焼くという単純な調理方法は鯖という素材を何倍にもおいしくしているのだと思います。



この焼き鯖、常温でも3日間は持つということからもお中元やお歳暮、産地直送ギフトとしても需要も多いそうですが、さもありなんだと思います。鯖だけを毎日毎日、何代にも渡って小浜で焼き続けているからこその元祖の味だと思いました。

と、２～３回に1回の割合で『若狭・近江うまいもの巡りの旅』を書いていきます。