静岡道楽日記

静岡県内外のおいしいお店、怪しいお店、日々の出来事、面白スポット、身近なニュースなどを鋭くも暖かい視点?で掘り下げていきます。

伊勢屋@小浜市

おいしいモノ探して若狭・近江へ!② 葛まんじゅう編 

季節の風物詩やうつろい、情緒を感じさせてくる食べ物屋さんに和菓子屋さんがあります。今回訪ねた老舗の伊勢屋さんは販売している和菓子が涼しげだけでなく、店内に地下30メートルから湧き出る名水を注ぐ大きな水槽を設置して、そこに名物の葛まんじゅうを小さなお皿に貼り付けて?冷やしているのです。こんな洒落ていながら実用的な演出をしているお店ってなかなかないと思います。

伊勢屋@小浜市

このくずまんじゅう、夏になるとどこの和菓子屋さんでも販売していますが、あくまでもたくさんある和菓子の中のひとつにすぎませんが、このお店では夏場の主力商品なのです。その理由は、小浜の隣町で良質な葛が採れること、和菓子の本場、京都と昔から交流が多く、和菓子作りの土壌が備わっていること、和菓子作りに欠かせない良い湧き水があることなどからできたものといえるでしょう。

伊勢屋@小浜市

さて、それほどのくずまんじゅう、店内に二つあるテーブル席でいただくことにします。普通のものよりも葛の部分が多いように感じます。最初のひとつはお店のおすすめのように丸ごとガブッといっちゃいます。ツルルンと葛の食感がきて、次にキメの細かいこし餡が口の中を楽しませてくるます。次は半分に割ってじっくりと味わいます。やはり丸ごとの方がおいしく感じますが、半分にしても葛と餡子のバランスが良いですね。いつもは冷蔵庫でキンキンに冷やした葛まんじゅうばかり食べていますが、本当の良さを味わうなら、このお店のように天然水で冷やしたほのかに冷たいものの方が良いのでしょうね。なお、真夏の暑い日にはプラス200円でカキ氷を載せることもできます。

また、このお店のまんじゅうのお供はお茶ではなく湧き水です。よほど水に自信があるのでしょう。その水は冷蔵庫で冷やしていないにもかかわらずひんやりしている上に柔らかくおいしいですね。「水が菓子作りの原点」の言葉がこのお店の格言?だそうですからさもありなんですね。なんでもこのお店は天保元年の創業だそうですが、お店の人も店構えもそんな感じはしない普段使いの名店だと思います。観光客以上に地元の人に愛されているんだと思います。

伊勢屋@小浜市

と、どこの街に行ってもおいしいスイーツ探しはやめらいですね。そうそう、このくずまんじゅうは4月中旬から9月までの限定販売です。値段は1個110円ですよ。冬は丁稚ようかんになるそうです。豆しばネタ・けんみんSHOWネタですが、若狭地方の丁稚ようかんは、普通でいう水ようかんのようなもので、寒い冬に暖かい部屋で冷やしたつるりんとした水ようかんを食べるのが楽しみになっているとのことです。これもおいしい水があるからこその和菓子ですね。

P.S.住所などは食べログ、もしくはお店のHPなどでどうぞ。



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