静岡道楽日記

ジモティしか知らない、裏通りにある個人商店のシラス屋さん！

静岡を代表する海の幸って色々ありますが、シラスなんてのもそのひとつに入ると思います。由比や田子の浦、吉田、福田、舞阪・・・と多くの漁港で水揚げされています。そして漁港の近くには捕れたばかりの生のしらすを釜揚げにする工場があり、直売しています。この海の幸を求めて地元民だけでなく観光客が押し寄せています。



私が住んでいる静岡市ではなんといっても用宗に尽きるでしょう。漁場が近いので、鮮度が良いうちに茹でることができるので、味が良い釜揚げしらすができると評判を呼んでいます。我が家でも遠方へのお土産に重宝しています。そんなしらす屋ですが、塩梅や大きさなどで贔屓のお店がそれぞれあるんですね。

今回寄ってみたのはジモティしか知らないであろう、用宗の住宅地にあるクメ水産です。正式的には石部という番地になりますが、用宗駅のほど近くになります。普通のシラス屋というと、プレハブ小屋だったり、工場の片隅に売り場があったりするものですが、こちらのお店の場合は自宅がそのままお店になっています。



というか、土間と居間がシラスの売り場になっているんですね。普通の家にお邪魔して売ってもらうって感じです。しかも昭和の感じのする懐かしい感じのお家なんです。畳敷きの座敷に釜揚げとちりめんが並んでいて、好きなだけ買うってシステムになっています。小売と通販の受付をしているようです。

この日の狙いはちりめんです。いつものお店では時期が早くてちりめんがまだなかったので足を伸ばしたのですが、ちゃんとお値打ち価格で並んでいました。ふつうのちりめんの他にちっちゃいイカなどが混じったお徳用のものもありました。何でもまじっりけの多いほど価値が低くなるようです。



この色々なものはしらす業界では、ちりめんモンスター、略して「チリモン」と呼ばれて、どんな小魚などが入っているか探検する遊びがあるほどです。で、こちらのちりめんは干し具合はカラカラ系のもので、カルシウムが凝縮した感じで、大根おろしに合いますね。あとは炒飯の具でしょうか。



このちりめんですが、釜揚げしらすの影に隠れていますが、干物などと一緒で干すことによって旨味が凝縮しているのと日持ちがすること、料理に使い易いなど良い面が色々あると思います。と、なかなか浮気がすることがないしらす屋巡りですが、隠れ家的なシラス屋へ行ってみたかったら候補になると思います。そうそう、こちらのお店は漁師さんではなく、しらすを買って加工するお店だそうです。

静岡市駿河区石部16-5
054-259-2800