静岡道楽日記

レトロな街、秩父でも屈指の歴史を持つ食堂！　パリー

今年一番レトロな雰囲気を持った飲食店を紹介したいと思います。以前より佇まいが鄙びたお店や営業しているのかどうかわからないお店などに興味があって、あちこちに出かけているんですが、今回のパリー食堂は正真正銘のレトロ感満載のお店です。なんせ文化庁の有形登録文化財になっているくらいですから。



埼玉県秩父市といえば、秩父夜祭や三十三ヶ所巡りで知られていますが、戦前は紡績やセメント産業で栄え、旧い町並みはレトロな佇まいのお店が軒を連ねており、インスタ映えすると最近は多くの観光客が訪れています。まぁ私もそのうちのひとりなんですが、初めての秩父、確かに昭和のレトロ感満載でタイムスリップした気分に浸ることができます。



そんな町並みで営業しているお店の中で一番レトロなのが今回訪れた食堂パリーです。出来た当時はカフェーの営業だったようで、登録もカフェパリーとなっています。当時はハイカラだったのでしょうが、90年たった今となっては懐かしいというのを通り越して、映画かテレビドラマでしか見たことがない雰囲気となっています。





お店の外観は戦前の趣ですが、店内の装飾やインテリアは昭和３０年代のポスターなどが飾られています。テーブルや椅子なども懐かしい感じのもので、まるでテレビドラマのセットの中で食事をしているような雰囲気です。お店を切り盛りしているのは年配のご夫婦です。



今日はネットでみておいしそうだったオムライスを注文するつもりだったのですが、雰囲気に呑まれてしまったのか、なぜかチキンライスを注文していたようで、出てきてびっくりしてしまいました。なおこのオムライスはルックスも味わいも昭和のそれで、ケチャップがほのかに香るもので、ちょっとソースを掛けるとおいしさが増すタイプでした。



と、こちらのお店は、純粋に食事を楽しむというよりも建物や内装、お店のご主人、お客さんなどなどトータルで楽しむべきかなと思った次第です。観光名所というか万人向けのものではなく、Ｂ級感を求める人、レトロ好きな人、鄙びたお店好きな人にはハマるお店だと思います。そうそう、すぐ近くには揚げたてのコロッケが人気のお肉屋もありますよ・・・・。

埼玉県秩父市番場町19-8
0494-22-0422　　昼営業（不定休）