メッチャ美味しい関西の味22 うどんと海鮮の2本立て!
もうすぐ京都の紅葉シーズンが始まります。春の桜とともに京都が一番賑やかになる季節です。京都の東南部にある東福寺は紅葉の名所として知られていますが、その近くにあるうどんえんどうという小さなうどん屋は知る人ぞ知るお店として一部の人には熱狂的に愛されています。
その理由はお手頃な値段で格別な海の幸と日本酒、そしてうどんが食べられるということです。今熊野商店街というちょっと寂れた商店街の北の橋にある同店は地下にあるため一見の客は訪れることがほとんどありませんが、昼間はおいしいうどんが、夜は刺身や焼き魚などの海鮮料理と〆のうどんが日本各地の銘酒とともに頂けるということで地元だけでなく観光や出張で訪れる常連さんに愛されているんです。
こちらのお店はランチタイムのうどんが主力の時間も良いのですが、本領発揮するのは夕方からのディナータイムです。高齢のご夫婦だけで切り盛りしていることとカウンタ-8席と小上がりだけのこじんまりとしたお店ですのでは週末は予約必須です。観光で訪れる際には予約した方が安心です。なんせ市街地、繁華街から離れているので他のお店が近くに少ないですから・・・
この日は3500円のおまかせコースをお願いしました。京都の和食のおまかせといえば1万円を超えるのが当たり前ですが、こちらではこの値段で勝負しています。ほとんどのお客さんがこれを頼んで、足りない部分や好きなものをアラカルトで追加注文するという形になっています。これを含めても飲んで食べてひとり余裕で1万円でお釣りがやってきます。
コースの最初はつきだしになります。最初から日本酒を欲しくなるようなもので、ふぐの皮の煮凝りと北陸産のニシ貝のヌタです。煮凝りというと業務用の申し訳くらいしかふぐ皮が入っていないものがありますが、これは自家製ですからふんだんに入っています。それもあってか時間が経つと柔らかくなってきて時間差で味の違いを楽しむことができました。
次はメインというべきお造りの盛り合わせです。普通は3種盛りですが、この日は4種でした。内容は本マグロにシマアジ、明石の鯛にハリイカです。どれも祇園の割烹で出てきてもおかしくないようなレベルのものです。それもそのはず、大将はお店を開くまで錦の有名な魚屋に勤めており、有名料亭や星付きの日本料理店へ魚を卸していたプロ中のプロですから魚の目利きと調理に関しては超一級なんです・・・
そんな魚は、熟成してあったり、鮮度を生かしたものだったり魚に合ったものを出してくれます。この中ではシマアジが一番でした。見た目はカンパチなどと同じようなような感じですが、食べてみてもはっきりとわかる違いがあり、噛み締める毎に旨味が増していきます。さすがにこの美味しさの前には明石のプリプリの真鯛も霞んでしまいました。
このお造りには日本酒ですね。こちらのお店は人気の日本酒がお手頃価格で飲めるということも大きな特徴となっています。十四代や而今といったものから店主おすすめの知る人ぞ知るものまで揃っています。今日飲んだ中では店主が一番気に入っているという鄙願が一番でした。スルスルと飲みやすいのにしっかりと旨味がありました。
次は鱧の落としです。京都の夏といったらこれしかないでしょうという一皿ですね。値段が値段だけにちょっと小ぶりで薄目なのは残念ですが、丁寧に骨切された鱧はおいしいですね。今は全国どこでも食べられるようになりましたが、やはり関西で食べるとおいしく感じます。
ここで追加注文としてからすみ餅をお願いしました。これはお隣さんが食べていておいしそうだったから注文したのですが、これが正解でした。これまた自家製のからすみがたっぷりと入ったものでお餅の淡泊さとからすみのねっとりとした旨味の塊が喧嘩することなく見事なハーモニーを奏でてくれました。もちろん日本酒とのマリアージュも最高です。
次は看板のうどんです。このうどんもとんでも無い代物で、麺は京都の有名中国料理店で出されている麺と同じものをうどんとしたもので、半端ないコシの強さと旨味があります。これを軽々と越えてくるのが京都でも1,2を争う高級な肉料理専門割烹で出されている牛スジを惜しげもなく使っていることです。
今回はストレートな牛スジうどんとこれを使った牛スジカレー南蛮です。普通は牛スジといったら何回か吹きこぼすことが必要ですが、これは灰汁が無いので水洗いだけでOKということで臭みはもちろんのこと噛むほどに旨味だけが出てくる凄いものでした。関西風な上品な出汁で食べるのも良いですが、ガツンとスパイスが効いたカレーうどんはその上を行く美味しさがありました。過去一番と言っていいほどの好みな一杯でした。
〆はマグロの漬け丼まで出てきました。これはそれなりのものでしたが、普通サイズのうどんの後ですからお腹一杯になること間違いありません。それもあってかうどんは麺ハーフも可能です。そうそう、こちらのお店は、料理とお酒だけでなく店主との魚談義も為になります。魚の国日本ですから魚の知識はある方が有意義な食生活を送れますからね。
と、初めて訪問して1回目でファンになりました。店主の意向であと3年ほどで閉店を決めているということで、魚料理や日本酒、うどんが好きな人は行ってみても損はないかと思います。いわゆる京都らしいお店ではありませんが、店主の個性を生かしたディープさと美味しさから、私は機会をみてまた出かけてみたいお店となりました・・・
京都市東山区今熊野池田町4-14 レッドケンビル B1F
080-8746-1060 11:30~13:30 17:30~20:30 火曜日休み
もうすぐ京都の紅葉シーズンが始まります。春の桜とともに京都が一番賑やかになる季節です。京都の東南部にある東福寺は紅葉の名所として知られていますが、その近くにあるうどんえんどうという小さなうどん屋は知る人ぞ知るお店として一部の人には熱狂的に愛されています。
その理由はお手頃な値段で格別な海の幸と日本酒、そしてうどんが食べられるということです。今熊野商店街というちょっと寂れた商店街の北の橋にある同店は地下にあるため一見の客は訪れることがほとんどありませんが、昼間はおいしいうどんが、夜は刺身や焼き魚などの海鮮料理と〆のうどんが日本各地の銘酒とともに頂けるということで地元だけでなく観光や出張で訪れる常連さんに愛されているんです。
こちらのお店はランチタイムのうどんが主力の時間も良いのですが、本領発揮するのは夕方からのディナータイムです。高齢のご夫婦だけで切り盛りしていることとカウンタ-8席と小上がりだけのこじんまりとしたお店ですのでは週末は予約必須です。観光で訪れる際には予約した方が安心です。なんせ市街地、繁華街から離れているので他のお店が近くに少ないですから・・・
この日は3500円のおまかせコースをお願いしました。京都の和食のおまかせといえば1万円を超えるのが当たり前ですが、こちらではこの値段で勝負しています。ほとんどのお客さんがこれを頼んで、足りない部分や好きなものをアラカルトで追加注文するという形になっています。これを含めても飲んで食べてひとり余裕で1万円でお釣りがやってきます。
コースの最初はつきだしになります。最初から日本酒を欲しくなるようなもので、ふぐの皮の煮凝りと北陸産のニシ貝のヌタです。煮凝りというと業務用の申し訳くらいしかふぐ皮が入っていないものがありますが、これは自家製ですからふんだんに入っています。それもあってか時間が経つと柔らかくなってきて時間差で味の違いを楽しむことができました。
次はメインというべきお造りの盛り合わせです。普通は3種盛りですが、この日は4種でした。内容は本マグロにシマアジ、明石の鯛にハリイカです。どれも祇園の割烹で出てきてもおかしくないようなレベルのものです。それもそのはず、大将はお店を開くまで錦の有名な魚屋に勤めており、有名料亭や星付きの日本料理店へ魚を卸していたプロ中のプロですから魚の目利きと調理に関しては超一級なんです・・・
そんな魚は、熟成してあったり、鮮度を生かしたものだったり魚に合ったものを出してくれます。この中ではシマアジが一番でした。見た目はカンパチなどと同じようなような感じですが、食べてみてもはっきりとわかる違いがあり、噛み締める毎に旨味が増していきます。さすがにこの美味しさの前には明石のプリプリの真鯛も霞んでしまいました。
このお造りには日本酒ですね。こちらのお店は人気の日本酒がお手頃価格で飲めるということも大きな特徴となっています。十四代や而今といったものから店主おすすめの知る人ぞ知るものまで揃っています。今日飲んだ中では店主が一番気に入っているという鄙願が一番でした。スルスルと飲みやすいのにしっかりと旨味がありました。
次は鱧の落としです。京都の夏といったらこれしかないでしょうという一皿ですね。値段が値段だけにちょっと小ぶりで薄目なのは残念ですが、丁寧に骨切された鱧はおいしいですね。今は全国どこでも食べられるようになりましたが、やはり関西で食べるとおいしく感じます。
ここで追加注文としてからすみ餅をお願いしました。これはお隣さんが食べていておいしそうだったから注文したのですが、これが正解でした。これまた自家製のからすみがたっぷりと入ったものでお餅の淡泊さとからすみのねっとりとした旨味の塊が喧嘩することなく見事なハーモニーを奏でてくれました。もちろん日本酒とのマリアージュも最高です。
次は看板のうどんです。このうどんもとんでも無い代物で、麺は京都の有名中国料理店で出されている麺と同じものをうどんとしたもので、半端ないコシの強さと旨味があります。これを軽々と越えてくるのが京都でも1,2を争う高級な肉料理専門割烹で出されている牛スジを惜しげもなく使っていることです。
今回はストレートな牛スジうどんとこれを使った牛スジカレー南蛮です。普通は牛スジといったら何回か吹きこぼすことが必要ですが、これは灰汁が無いので水洗いだけでOKということで臭みはもちろんのこと噛むほどに旨味だけが出てくる凄いものでした。関西風な上品な出汁で食べるのも良いですが、ガツンとスパイスが効いたカレーうどんはその上を行く美味しさがありました。過去一番と言っていいほどの好みな一杯でした。
〆はマグロの漬け丼まで出てきました。これはそれなりのものでしたが、普通サイズのうどんの後ですからお腹一杯になること間違いありません。それもあってかうどんは麺ハーフも可能です。そうそう、こちらのお店は、料理とお酒だけでなく店主との魚談義も為になります。魚の国日本ですから魚の知識はある方が有意義な食生活を送れますからね。
と、初めて訪問して1回目でファンになりました。店主の意向であと3年ほどで閉店を決めているということで、魚料理や日本酒、うどんが好きな人は行ってみても損はないかと思います。いわゆる京都らしいお店ではありませんが、店主の個性を生かしたディープさと美味しさから、私は機会をみてまた出かけてみたいお店となりました・・・
京都市東山区今熊野池田町4-14 レッドケンビル B1F
080-8746-1060 11:30~13:30 17:30~20:30 火曜日休み
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